お酢を使った「酢リンス」は、髪にさまざまな効果をもたらすことで注目されています。家庭にあるお酢を使用して簡単に作ることができ、シャワーを浴びる前に利用することができます。
今回は、酢リンスの作り方や使い方、そしてメリットやデメリットについて詳しく解説します。
酢リンスにおすすめの酢
酢リンスは、その名の通り、酢を使って作るリンスのことです。どんな酢を使用すればいいのか、と考えるかもしれませんが、基本的には安価な食用酢を使うことができます。
ただし、すし酢やかんたん酢のように、砂糖などの添加物が含まれている酢は避けた方が良いです。これらの添加物が髪をべたつかせる原因となるため、余分な添加物が含まれていない酢を選びましょう。
さて、酢の種類によって効果が異なりますので、いくつかご紹介します。
りんご酢
通常の酢よりもニオイが抑えられ、まろやかなので、酢の香りが苦手な方でも使いやすいです。ほんのり爽やかなりんごの香りがして、髪をしっかり乾かすと酢の独特のニオイは全く気になりません。
黒酢
黒酢にはアミノ酸が豊富に含まれており、毛髪を健康にする効果があります。黒酢リンスを使用すると、白髪や薄毛などにも効果を実感できると言われています。さらに、酢リンスは髪を弱酸性に整えるため、黒酢の効果が他の酢よりも抜群です。
専用の酢リンス「イヴロシェ リンシングビネガー」
これは、髪のために作られた本物の酢リンスです。フランスで1番人気のヘアブランドである「イヴロシェ」が販売しています。香りもさまざまで、うるツヤモリンガは特に人気があります。酢のニオイが気になる方でも、こちらの製品を試してみると良いでしょう。
酢リンスの作り方
酢リンスの作り方は、りんご酢や黒酢を使用する場合の手順です。上記で紹介した専用の酢リンス(ビネガーリンス)を使う場合は、この工程は必要ありません。通常通りリンスしてください。
では、酢リンスの作り方をお伝えしましょう。
作り方は非常にシンプルで簡単です。洗面器にお湯を入れて、大さじ1〜2程度のお好みの酢を加えて、よくかき混ぜるだけです。これで完成です。
香りをよくするために、お酢に乾燥ハーブを加えて10日間漬けると、「ハーブ酢リンス」の出来上がりです。これを作って洗面スペースや浴室に置いておけば、酢リンスを手軽に作ることができます。
もちろん、普通の酢を別のボトルに詰め替えて洗面所や浴室にセットしておくだけでも、手軽に作ることができますので、試してみてください。
酢リンスの使い方
酢リンスを正しく行うためには、いくつかのポイントがありますので、詳しく見ていきましょう。
シャンプーをする
まず、石鹸シャンプーを使用して、しっかりと頭皮の汚れを落とします。洗浄力が強すぎず、髪や頭皮をいたわるために石鹸シャンプーを選びます。十分に洗い流すことが重要です。市販のシャンプーでも同じことが言えますので、洗い流す際は特に注意しましょう。
酢リンスに髪を浸す
洗面器にりんご酢などで作った酢リンスを準備し、髪の毛を浸します。髪全体に酢が行き渡るように、十分に浸すことが大切です。洗面器に浸すのが難しい場合は、空のペットボトルに酢リンスを入れて髪にかける方法もあります。
浸した後、時間をおく
髪に酢リンスを浸したら、5分から10分程度待ちます。この待ち時間に、湯船につかりながら頭皮のマッサージを行い、酢リンスを髪になじませます。残った酢リンスがあれば、顔にも使用することができます。
しっかりすすぐ
時間がたったら、酢リンスを十分に洗い流します。洗い流すことで、髪のきしみが徐々になくなります。ニオイが心配な場合でも、洗い流すことをお勧めします。
乾かす前に櫛で梳く
酢リンスを洗い流した後は、タオルで水気を取り、櫛で髪を梳きます。市販のリンスとは異なり、酢には潤滑剤が含まれていないため、櫛でしっかり梳かなければなりません。また、乾かす前に髪を梳くと、乾いたときに柔らかい仕上がりになりますので、忘れずに行いましょう。
以上の手順に従うことで、正しく酢リンスを行うことができます。初めは手間がかかるかもしれませんが、慣れてしまえば簡単な作業です。酢リンスには多くの利点がありますので、ぜひ試してみてください。
酢リンスを使用時の注意点
酢リンスを使用する際には、以下の3つのポイントに注意してください。
石鹸シャンプーとセットで使う
酢リンスを行う際には、必ず石鹸シャンプーとセットで使用しましょう。市販のシャンプーに含まれる界面活性剤は、皮脂汚れを過剰に取り除き、頭皮の乾燥を引き起こす可能性があります。一方、石鹸シャンプーはアルカリ性で、髪のキューティクルを開いてくれます。これに酢リンスを組み合わせることで、キューティクルを引き締め、つややかな髪に仕上げる効果が得られます。
酢リンスの前に髪を櫛で梳く
石鹸シャンプーを使用すると髪がきしむことがありますが、これは問題ありません。髪を櫛で梳くことで、酢リンスが髪によく浸透しやすくなります。酢リンスの前と、ドライヤー前には必ず櫛で髪をときましょう。
朝シャン派はヘアオイルとの併用をおすすめ
朝シャン派の方は、乾かしたての髪がまとまりにくい場合があります。そのような場合は、ヘアオイルを使用すると良いでしょう。ヘアオイルは髪にうるおいを与え、まとまりやすくしてくれます。
酢リンスのメリット
酢リンスを使うことには多くのメリットがあります。
髪にキューティクルが生まれる
酢に含まれるアミノ酸の効果で、髪のキューティクルを修復し、閉じることができます。これにより、髪は健康的なツヤ髪になります。切れ毛や枝毛の改善にも効果があります。
頭皮のニオイやトラブルを軽減
酢には殺菌・消毒・消炎作用があります。酢リンスをすることで、頭皮の雑菌や皮脂汚れを洗浄し、頭皮の環境を改善します。これにより、頭皮のニオイやフケ、痒み、抜け毛などのトラブルが軽減されます。
サラサラヘアーになる
酢に含まれるアミノ酸は潤いを与え、乾燥を防ぎます。乾燥が改善されると、髪が健康になり、抜け毛やフケの減少だけでなく、手触りの良いサラサラヘアーになります。
くせ毛や天然パーマの方も髪が落ち着く
酢リンスを使用することで、くせ毛や天然パーマの方も髪質が改善されます。縮毛矯正をやめられるほどの効果があるという声もあります。酢の価格も手頃ですので、試してみる価値があります。
これらのメリットから、酢リンスは身近な酢を使うだけで手軽に試すことができるので、ぜひ一度試してみてください!
酢リンスのデメリット
酢リンスにはいくつかのデメリットもあります。
きしみが出るので、髪が完全に乾くまでが扱いにくい
酢リンスをすると、髪が濡れた状態できしみが出ることがあります。そのため、髪を完全に乾かすまでの間、髪の扱いが難しくなります。濡れた状態では髪が絡まりやすくなり、櫛での整えが難しくなります。乾燥させることで髪が柔らかくなり、整えやすくなりますが、その途中段階は髪が絡まりやすくなるため、注意が必要です。
酢のニオイが若干残る
酢のニオイは乾燥するとほぼ感じられなくなりますが、乾かす段階では若干感じることがあります。また、すすぎの具合や酢の濃度によっては、ニオイが残ることがあります。また、酢には市販のシャンプーやリンスに含まれているような良い香りの成分が含まれていないため、シャンプーやリンスの香りが失われることもあります。そのため、香りを楽しみたい場合はアロマや香水で対応する必要があります。
これらのデメリットにも注意しながら、酢リンスを行うことで髪や頭皮の健康を維持することができます。
酢リンスの酢に代用できるもの
酢のニオイには抵抗感を感じる方もいらっしゃるでしょう。
私も最初は市販のシャンプーやリンスに慣れていたので、酢リンスを始めた当初はニオイがとても気になりました。何度も子供に「頭からお酢のニオイしない?」と確認したほどです。
しかし、酢リンスの酢に代用できるものとして、クエン酸やレモン汁を使うこともできます。
クエン酸も酸性なので、酢の代わりに使用することができます。お湯にクエン酸を溶かすだけで簡単に作ることができます。クエン酸は無臭なので、酢のニオイが苦手な方にはおすすめです。
また、レモン汁も酸性なので、酢リンスの代用として利用できます。レモン汁は酢と同じ分量をお湯に入れるだけで作ることができます。レモンを絞るのが手間だと感じる場合は、ポッカレモンなどを利用することもできます。
これらの代替品を使用することで、酢のニオイに抵抗がある方も、酢リンスの効果を享受することができるでしょう。
髪をいたわるなら一度酢リンスをやってみる価値あり
今回は酢リンスについて、作り方や使い方、そしてそのメリットやデメリットについて詳しくまとめてきました。
酢リンスは髪や財布にも優しい方法で、頭皮に多くの良い効果をもたらしてくれることが分かりました。
また、酢のニオイが苦手な方のために代用品もありますし、身近なアイテムで手軽に準備できます。その手軽さと経済性から、ぜひ髪のトラブルでお悩みの方にも試していただきたいと思います。